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現在の科学では、「震度5弱以上の揺れとなる余震が3日以内に確実に発生する」とか、「3日以内には絶対に発生しない」ということまでは予測できません。
しかし、余震活動を統計的に詳しく調べることで、大きな余震がどれくらいの確率で発生するか(発生しやすいか)ということは分かるようになってきました。
そこで気象庁では、確率(パーセント)を用いて、大きな余震の「発生しやすさ」を発表することにしています。これが「余震の発生確率」です。
余震の発生確率は以下のような形で発表されます。
| 期間 | 最大震度5強以上 |
|---|---|
| 4月1日12時から3日間 | 20% |
| 4月4日12時から3日間 | 20% |
この例では、4月1日12時から4月4日12時までの3日間に、震度5強以上の揺れを観測する余震が20%の確率で発生するということを意味します。
余震の見通しの参考資料として、気象庁ホームページのトップページの「新着情報」または地震解説資料に掲載されます。
これらの情報は、テレビ・ラジオ・新聞等で報道されることもあります。
ただし、最初の情報は、本震発生後おおむね1日後に、本震−余震型を見極めるとともに、余震の起こり方について詳細に調査してから発表されます。
また、対象とする規模の余震の発生確率が10%未満になった段階で、余震の発生確率の発表は取りやめることとしています。
(余震の発生確率が発表されなくなったら余震の心配は無いのですか? もご覧ください。)
「確率30%」と発表することが10回あったとすれば、そのうち3回については、3日以内に実際に余震により震度5弱以上の揺れとなる、という意味です。
この情報からは、実際にそのような余震が発生した場合の揺れの大きさが震度5弱なのかそれより大きいのかは分かりません。また、3日間のうち、ある時間は安全であるとか危険であるということも分かりません。
天気予報で「明日の降水確率は30%」と発表されたとき、その雨が朝降るのか夕方降るのかは分かりませんし、仮に雨が降ったとして小雨であるか土砂降りであるか分からないのと同じです。
実際の確率(パーセント)の捉え方については、余震の発生確率が10%や20%ならば安心と言えますか?もご覧ください。
たとえば「震度5弱以上の余震が3日間以内に発生する確率が10%」という情報が発表されたとします。
これは、「確率10%」と発表することが10回あったとすれば、そのうち1回については実際に震度5弱以上の余震が発生する、という意味です。
10%(10回に1回)という確率は低いように思われるかもしれません。しかし、日本の都道府県庁所在地のいずれにおいても、平常時、3日以内に震度5弱以上の揺れを観測する確率は0.1%未満です。
ですから、たとえ10%であっても、平常時と比べると、地震による強い揺れが生じる確率は格段に高い状態ですので、十分な注意が必要です。
対象とする規模の余震の発生確率が10%未満になった段階で、余震の発生確率の発表を取りやめることにしています。
たとえば、それまで震度5強以上の余震について発生確率を発表していた場合、その確率が10%未満になった段階で発表を終了します。
これは、余震が徐々に収まってくる段階で、10%未満の細かな確率を計算することが難しく、情報の精度を確保できないためです。
しかし、確率が10%未満になっても、当分のあいだは、通常時と比べて地震による強い揺れが生じる可能性は高い状況にあり、引き続き注意が必要です。
また、対象とする規模よりもやや小さな余震(上の例では震度4や5弱となる余震)が発生する確率は10%よりも大きいと考えられます。
いずれにしても、当分のあいだは規模の大きな余震に注意が必要と言えます。
(余震の発生確率が10%や20%ならば安心と言えますか?もご覧ください。)
余震には二つの性質があります。これらの性質に着目して「余震の発生確率」を計算し、今後の余震活動を予測します。
一つは「余震の数は本震直後に多く、時間とともに少なくなっていく」という性質です。
一般的に、地震発生から1日以内に最も多くの余震が発生し、2日目にはその2分の1、3日目には3分の1になると言われています。

もう一つは「規模が大きい地震の数は少なく、規模が小さい地震の数は多い」というものです。
たとえば、マグニチュード3以上の地震が1000回発生しているとすると、マグニチュード4以上の地震は約100回、5以上の地震は約10回程度発生していることになります。

この二つの性質を結びつけると、余震の発生の仕方は次のようになります。
「本震直後には余震の数は多く、その中に大きな規模の余震が混ざって発生しますが、日時が経過するに従って余震の数は減少、大きな規模の余震も少なくなり、次第に起きなくなります。」
二つの性質は地震学でよく知られている統計の式であらわされ、これらの式を組み合わせると余震の発生する確率を予測することができます。
これにより、「今後3日以内にマグニチュード5以上の余震の起きる確率は30%です。」というように、ある大きさ以上の余震の発生する可能性を確率の形で予測できます。こうして計算される確率が「余震の発生確率」です。
※ 具体的な揺れや被害をイメージしやすいよう、マグニチュードではなく揺れの大きさ(震度)で発表することがあります。
(地震調査研究推進本部「大地震のあと、余震はどうなるか」による。)