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ホーム > 気象統計情報 > 火山 > 九州の活火山 > 阿蘇山

阿蘇山(熊本県)

1592m 北緯32度53分04秒 東経131度06分14秒 (高岳) (世界測地系)
1506m 北緯32度53分01秒 東経131度05分49秒 (中岳) (世界測地系)

阿蘇山写真阿蘇山地図



概 要

 東西17km、南北25km のカルデラ内に主峰の高岳など玄武岩から流紋岩にわたる十数座 の中央火口丘がほぼ東西方向に配列する。カルデラは約30 万年前から9 万年前までの4 回の大規模な火砕流の流出に伴って形成され、カルデラの周囲には広大な火砕流台地が発 達する。中央火口丘のうち、中岳が有史後も噴火を繰り返している。中岳は安山岩・玄武 岩の成層火山であり、有史後の活動は玄武岩質安山岩(SiO2 52〜 54% )を噴出。中岳の山頂 火口は、数個の火口が南北に連なる長径1100m の複合火口で、近年は北端の第1 火口が活 動している。第1 火口は非活動期には「湯溜り」(火口湖)が形成され、活動期には湯溜りが なくなって黒色砂状の火山灰(地方名ヨナ)を放出し、赤熱噴石・スコリアの放出を伴う ストロンボリ式噴火も起き、時には、強い水蒸気爆発やマグマ水蒸気爆発を起こす。カル デラ内湯の谷等に温泉、地獄がある。



最近1万年間の火山活動

 中央火口丘を構成する噴出物のうち、約6300 年前のアカホヤ火山灰の堆積以降の噴出物 は、赤水溶岩(年代不明)、準プリニー式噴火によって形成された杵島岳(きしまだけ)(約 3400 年前)、スコリアを主体とする往生岳(約2700 年前)、溶岩流出とスコリアによる米塚 (約2700 年前より新しい)と中岳を構成している堆積物である。このうち中岳では、約4800 年前に溶岩が流出したあと、約3800〜 3600 年前頃に火山灰の放出が活発化し、その後も歴 史に残っている噴火をはじめとして、現在でも活発な火山活動が継続している(宮縁・渡 辺,1997)。



記録に残る火山活動

1988(昭和63)年 噴火
3〜 12 月 土砂噴出。5 月 微動多発。7〜 12 月 鳴動。10〜 12月 火口底赤熱。12 月 降灰(3 年ぶり)。
1989(平成元)年 噴火
1〜 6 月 火口底赤熱。4〜 6 月 火山灰噴出。6 月11 日 891 火孔開口。7 月16 日 噴火活動はじまる(4 年ぶり、翌年12 月まで続く)。 9〜 12 月 噴石活動。10 月9 日 892 火孔開口。10、11 月 噴火活発、降灰多量で農作物に被害。鳴動大。
1990(平成2)年 噴火
(前年からの噴火続く)1、2、4〜 6、12 月 噴火。9 月17 日 901火孔、11 月24 日 902 火孔、12 月6 日 903 火孔開口。
1991(平成3)年1〜 2 月 噴火
時々火山灰噴出。前年からの活動終了。3 月以降 火口湯だまり(92 年6 月まで)。
1992(平成4)年 噴火
年間微動大。4 月から土砂噴出、次第に活発化。7 月 有感微動多発。8〜 9 月 活発な噴出、噴煙最高2500m。12 月 921、922 火孔開口、火炎。
1993(平成5)年 噴火
前年からの継続で、1〜 2 月スコリア噴火。3 月以降 湯だまり、翌年8 月まで比較的静穏。
1994(平成6)年 噴火
9 月噴火。9〜 10 月土砂噴出活発。12 月大きい土砂噴出。
1995(平成7)年 噴火
3 月噴火。年間土砂噴出断続。
1996(平成8)年
火口底は全面湯だまり状態が続く。4 月27 日〜 6 月22 日 南側火口壁の赤熱現象。7 月 土砂噴出。
1997〜 1999(平成9〜 11)年
火口底は全面湯だまり状態が続く。時折土砂噴出や噴湯現象。
2000(平成12)年
火口底は全面湯だまり状態が続く。11 月から南側火口壁で赤熱現象。
2001〜 2002(平成13〜 14)年
火口底は全面湯だまり状態、南側火口壁で赤熱現象続く。
2003(平成15)年 噴火
中岳第1 火口の南側火口壁下の温度及び湯だまりの温度は高い状態が継続。7 月10 日の土砂噴出で中岳第1 火口東北東約6km に微量の 降灰(ごく小規模な噴火)。湯だまりの量は、6 月から徐々に減少し11 月には約5 割となった。
2004(平成16)年 噴火
1 月14 日土砂噴出で中岳第一火口東南東約8km で微量の降灰(ごく小規模な噴火)。
2005(平成17)年 噴火
4月14日 午前にごく小規模な噴火。20時41分頃ごく小規模な噴火(土砂噴出発生)が発生し火山灰が火口の北東側約2kmの仙酔峡まで達した。
2006(平成18)年
小規模な土砂噴出。7月以降全面湯だまり。
2007(平成19)年
火口底は全面湯だまり。9月から南側火口壁で赤熱現象。
2008(平成20)年
火口底はほぼ全面湯だまり。南側火口壁で赤熱現象続く。12月にごく少量の火山灰を火口内で噴出。南側火口壁で火炎現象。
2009(平成21)年
 噴火
2月4日にごく小規模な噴火。その後、6月下旬まで火口縁付近でごく微量の降灰を時々観測。南側火口壁で赤熱現象、火炎現象続く。



 

<「概要」、「最近1万年間の火山活動」、「記録に残る火山活動」については日本活火山総覧(第3版)(気象庁編,2005)及び最近の観測成果による。>

火山観測

火山活動解説資料

 気象庁が実施した火山観測データの解析結果や,火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回,上旬に公表します。

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